ツワブキを食べたいから庭に植えたいと思っているけど、植えてはいけない理由とかってあるのかな?
このような疑問に答えます。
結論から言うと、毒性や、その増殖力から植えてはいけないと一部で言われています。
ただ、それぞれ正確に対処すれば、何も問題はありません。
当記事では、
- ツワブキを植えてはいけない理由
- ツワブキを植えた時の注意点
について分かりやすくご説明します。
ツワブキを植える際のお役に立てれば幸いです 。
ツワブキを植えてはいけない理由
ツワブキを植えてはいけないといわれる主な理由は、以下の3つになります。
- 毒を持っている
- 景観に影響を及ぼす
- 自然と増殖していく
植えてはいけない理由①:毒を持っている
天然の毒素が含まれており、これが食用として使う際のリスクとなります。
ただし、観賞用として栽培する分には何の問題もありません。
ツワブキには、『ピロリジンアルカロイド』という毒性分が含まれています。
もし、この毒を過剰に摂取した場合は、肝臓障害を引き起こす可能性があります。
ただ、適切な下処理(あく抜き)を施せば、毒性を減らすことができます。
なので、生での摂取や大量摂取は避けるようにしてください。
ちなみに、農林水産省の公式HPでは、
- 日本国内では、 ピロリジンアルカロイドの健康被害は稀
- 食品摂取により健康被害は報告なし
と記載されていました。
海外では、ピロリジジンアルカロイド類を含む植物由来の健康食品や飲み物、漢方薬を、大量に食べたり、長い間食べ続けたりしたことによるヒトの健康被害が複数報告されています。しかし、国内でのピロリジジンアルカロイド類による健康被害は稀であり、農林水産省が調べた範囲では、食品の摂取によるヒトの健康被害は報告されていません。
出典元:農林水産省公式HP
なので、ツワブキの毒に関しては、あまり不安に思わなくても大丈夫ですが、だからといって大量に食べることはやめましょうね。
植えてはいけない理由②:自然と増殖していく
勝手に繁殖していく植物です。
ツワブキは手入れがほとんど不要な植物です。
ただ、地下茎やこぼれ種によって増殖するため、予期せぬ場所で勝手に増えてしまいます。
地植えの場合、地下茎が自由に広がり、意図しない場所で新しい芽を出すこともあります。
ただし、管理が手に負えなくなるほどの繁殖力を持つわけではありません。
適切に対処できるのであれば、庭での栽培も可能です。
植えてはいけない理由③:景観に影響を及ぼす
庭の景観に悪影響となる可能性もあります。
ツワブキは、栄養豊富な土壌や日陰でもよく成長し、葉が20cmから30cmほどにもなり得ます。
最初は、小さくて愛らしいハート形の葉。
ですが、時間が経つにつれ、その葉っぱの大きさが庭の景観を圧迫することになりかねません。
ちなみに、成長したツワブキの株を抜く作業は困難です。
管理が難しくなる前に適切な対策を考えることが大切になってきます。
ツワブキを植えた時の注意点
ツワブキを植えた時には、以下の4点に注意してください。
- 周辺の植物と間隔を保って植える
- 花がら・茎を剪定する
- 大きく育った葉は剪定で管理
- 子どもやペットが生で食べないために注意
周辺の植物と間隔を保って植える
周りの植物に配慮して植えてください。
ツワブキは地下茎やこぼれ種で自然に増えていくため、近くに他の植物がある場合、悪影響を及ぼす可能性があります。
なので、大事に育成している植物がある場合は、その植物とは距離を取って植えるように注意しましょう。
もしくは、地下茎からの増殖を止めるために、
- 根止めを利用する
- 鉢植えを利用する
なども手段の一つです。
花がら・茎を剪定する
ツワブキの花が咲き終わったら剪定しましょう。
ツワブキが自然に種をまき散らすのを防ぐために、花が咲き終わったら、
- 早めに花茎をカットする
- 花がら摘みをする
などの処置を早めにしてください。
これらの処置をすることで、ツワブキが望まない場所に広がるのを効果的に防ぐことができ、庭の管理がより容易になります。
大きく育った葉は剪定で管理
ツワブキは特別な剪定が不要で育てやすい植物です。
しかし、手入れを怠ると葉が過度に大きくなり、見た目が悪化することがあります。
見栄えを良く保つために、不格好になったツワブキの葉を整えることが大切です。
特に大きく成長しすぎた葉や地面に触れる葉は、根元からカットしてください。
ツワブキの花芽は基部に形成されるため、剪定する際は花芽を傷つけないよう注意が必要です。
地植えの場合は特に成長が早いため、適時に株分けを行ったり、大きな葉を段階的に取り除くことで、植物を健康に保つことができます。
子どもやペットが生で食べないために注意を払う
ツワブキは、生で食べると毒性があります。
なので、お子さんがいる家庭では、ツワブキに近づかないよう注意してあげる必要があります。
また、ペット(犬・猫)の場合もツワブキを食べると、健康状態が悪化する可能性があります。
『井上動物病院』の公式HPでは、ツワブキに関して、
- 犬・猫に与えてはいけない
- 人が大丈夫な量でも、犬・猫だと肝毒性が無視できない
- 犬・猫がツワブキをよくかじっているなら、止めてください
と、注意喚起していました。
人間では大丈夫な量でも犬や猫では肝毒性が無視できません。安易に与えてはなりません。ただ、調理の段階で毒性分が消失しますのでツワブキの蕗佃煮を食べても問題ございません。庭のツワブキやフキやフキノトウを生で犬や猫がよく囓っているようであれば止めさせましょう。
出典元: 井上動物病院公式HP
なので、犬・猫と一緒に暮らしている方も、生のツワブキを食べさせないように注意を払ってください。
万が一、多量に摂取してしまった場合や体調に異変を感じた場合は、速やかに医師の診断を受けることをお勧めします。
ツワブキを植えてはいけない理由に関するまとめ
今回は、ツワブキを植えてはいけない理由と、植えた際の注意点について情報をまとめてみました。
ツワブキは毒性や増殖力から植えてはいけないといわれますが、きちんと対処を施せば問題はありません。
ただ、ツワブキの毒性を認識していないお子さんやペット(犬・猫)については、ツワブキの近くに寄らないように見守ってあげることが大切です。