ラベンダーは植えてはいけないって聞くけど、なんで?植えちゃいけない理由を知りたい。
このような疑問に答えます。
結論から言うと、温度変動に弱く枯れやすいこと。
また、予想以上に成長し、他の植物に悪影響を及ぼすことから植えてはいけないと言われています。
当記事では、
- ラベンダーを植えてはいけない理由
- ラベンダーを植える時の注意点
について分かりやすくご説明します。
ラベンダーを植える際のお役に立てれば幸いです 。
ラベンダーを植えてはいけない理由
ラベンダーを植えてはいけないといわれる主な理由は、以下の5つです。
- 温度変動に弱く枯れがち
- 予想を超えて成長する
- 他の植物への悪影響
- 時間と共に木質化が進む
- ラベンダーの種類によって特性が異なる
順番に説明していきます。
植えてはいけない理由①:温度変動に弱く枯れてしまう
ラベンダーは温度変動に対して弱いです。
ラベンダーは品種によって耐暑性や耐寒性が異なり、選択を誤ると厳しい気候条件下での生存が難しくなります。
したがって、居住地の気候に適したラベンダーの種類を選ぶことが重要です。
ラベンダーは移植を嫌うため、地植えの場合、夏冬の保護策が不可欠です。
夏越しや冬越しを乗り越えられない場合、ラベンダーは一年生植物として扱われることもあります。
適さない品種を選ぶと、植え替えや処分の手間が増えるため、気候管理がしやすい鉢植えの方が理想的かもしれません。
植えてはいけない理由②:予想を超えて成長する
ラベンダーの成長力はかなり強いです。
購入時は小さいポットに収まっているかもしれません。
ただ、地植えにすると大きく成長し、品種によっては高さや幅が80cmから1mを超えることもあります。
これが原因で、他の植物への影響が出る可能性があります。
特に、日差しが遮られると、周囲の植物にとって不利な状況を作り出してしまうため、植える場所の選定には慎重になる必要があります。
また、横への広がりも見込むべきで、狭い空間に植えると成長後の管理が困難になることが考えられます。
植えてはいけない理由③:他の植物への悪影響
ラベンダーを他の植物と寄せ植えにすると、悪い影響が出ます。
ラベンダーは、その根から他の植物の成長を抑制する物質を分泌するとされています。
この特性により、ラベンダーは他の植物との共存に適していないと言われているのです。
したがって、ラベンダーを植える際には、他の植物との相性をよく考える必要があります。
植えてはいけない理由④:時間と共に木質化が進む
ラベンダー栽培の潜在的な課題として、植物の自然な硬化。
つまり、『木質化』が挙げられます。
ラベンダーは本来低木のカテゴリーに属しています。
そのため、長期間にわたって育成していると、株元の茎が次第に硬くなり、木質化していく傾向があります。
この木質化はラベンダーの自然な成長過程の一部であり、健康的に育っているラベンダーであっても避けられません。
一度木質化が進行すると、その部分を元の柔らかな状態に戻すことは不可能です。
新しい柔らかい茎を維持したい場合は、
- 定期的に新しい苗を植える
- 挿し木によって株を更新する
などが推奨されます。
ただし、新しい株を育てるには手間と時間がかかりますし、木質化したラベンダーの根は深く固く伸びているため、除去が困難になります。
植えてはいけない理由⑤:種類によって特性が異なる
ラベンダーは品種によって特性が違ってきます。
ラベンダーには大きく分けて6つの系統が存在し、それぞれで草丈、耐寒性、耐暑性、花の形状や香りが異なります。
一般的にラベンダーはその魅力的な香りで知られていますが、全てのラベンダーが同じような香りを放つわけではありません。
品種によっては香りが弱いものもあり、
「ラベンダーを植えたけれど、香りが期待ほどじゃない…」
と感じることも少なくありません。
また、外観においても、品種による違いが購入ミスを引き起こす原因となることがあります。
特定の目的でラベンダーを植える場合は、事前にその品種の特性をよく理解しておくことが大切です。
ラベンダーを植える時の注意点
ラベンダーを植える時には、以下の3つに注意してください。
- ラベンダーの品種を理解する
- 植栽場所を適切に選ぶ
- 定期的に剪定を実施する
ラベンダーの品種を理解する
ラベンダーを植える際の重要な一歩として、品種の理解があります。
それぞれのラベンダー系統には、特有の特徴や適した環境があり、これを知ることで植え場所や使用目的に最適な品種を選ぶことができます。
主なラベンダーの系統として、以下の6種が挙げられます。
- アングスティフォリア系(イングリッシュラベンダー・コモンラベンダー)
- ラバンディン(ラバンジン)系
- ストエカス系(フレンチラベンダー)
- スパイカ系(スパイクラベンダー)
- デンタータ系(フリンジドラベンダー)
- プテロストエカス系(レースラベンダー)
特にアングスティフォリア系は、耐寒性に優れているものの、耐暑性には劣るため、暖かい地域での地植えには適していません。
一方、香りとサイズを重視するならば、ラバンディン系がおすすめです。
ただし、大きく成長するため植える場所の選定が重要です。
観賞用やアロマテラピーに適したフレンチラベンダーやレースラベンダーは、耐暑性がありながらも香りが薄いため、香りを重視する方には向いていません。
しかし、ラベンダーバンドルやスティックを作る際には、
- イングリッシュラベンダー
- ラバンディン系
などが葉の香りが強く、茎が長いため適しています。
香りに関しては、フローラルで甘い香りが好まれる場合は、イングリッシュラベンダーやデンタータ系。
清涼感のある香りを求めるなら、ラバンディン系やスパイクラベンダーがおすすめです。
香りが薄いとされる品種でも、品種改良により香りが強いものもあるため、実際に園芸店で確かめてみることをお勧めします。
植栽場所を適切に選ぶ
ラベンダーを成功させるための重要なステップとして、植える場所の選定があります。
根腐れを防ぐためには、水はけの良い土壌が必要です。
また、乾燥気味に保つことがラベンダーの健康を保つ鍵となります。
土壌の準備ができたら、ラベンダーの成長を考慮して植栽場所を決定します。
矮性種を除く多くの品種は背が高くなるため、他の植物に影響を与えないような場所を選びましょう。
ラベンダーは高さだけでなく、横にも広がることがあり、50cmから1m程度のスペースを要することもあります。
また、根が深く張るため、横幅の確保も重要です。
定期的に剪定を実施する
ラベンダーの健康を維持し、長く楽しむためには、剪定が不可欠です。
剪定はラベンダーの木質化を遅らせるだけでなく、良好な風通しを保ち病害虫を予防する効果もあります。
ラベンダーの剪定は、通常、5月から7月の間に行われます。
この期間は花が咲き終わった直後で、ラベンダーの新しい成長を促進します。
ハーブクラフトに利用する場合は、花が完全に開く前に穂を収穫すると良いでしょう。
また、2~3年生の株には強剪定が推奨されます。
特にフレンチラベンダーなど開花が早い品種は9月から10月にかけて。
イングリッシュラベンダーやラバンディン系のラベンダーは、2月から3月に強剪定を行うと効果的です。
ラベンダーを植えてはいけない理由に関するまとめ
今回は、ラベンダーを植えてはいけない理由と、植える時の注意点について情報をまとめてみました。
ラベンダーは、適切な品種を選ぶことで、お庭での栽培が可能な植物です。
その種類によっては地植えする際に少々手間がかかる場合がありますが、充分な大きさの株や複数を植えると、見た目にも美しく、その香りを楽しむことができます。
是非、ラベンダーを育てる楽しさを体験してみてくださいね。