フキの新芽、通称『ふきのとう』は、山菜として人気があり、天ぷらや煮物にして楽しみたい人は多いでしょう。
ただ、繁殖力の強さや、根絶することが困難なことから、庭に植えてはいけないと言われています。
ここでは、
- ふきのとうを庭に植えてはいけない理由
- ふきのとうの安全な栽培方法
- ふきのとうを栽培するメリット
について分かりやすくご説明します。
フキノトウを植える際のお役に立てれば幸いです 。
ふきのとうを庭に植えるべきではない理由
ふきのとうを庭にうえてはいけない理由は以下の3つです。
- 自然に広がる生育力
- 根絶の困難さ
- 天然毒素の存在
順番に説明していきます。
理由①:自然に広がる生育力
ふきのとうの栽培において最初に注意すべき点は、その繁殖力の強さです。
地下茎を通じて周囲に広がり、意図しない場所にも新しい芽を出すため、一度植えると庭全体がフキ畑になってしまいます。
これを『地下茎』と呼び、フキの管理を難しくしています。
理由②:根絶の困難さ
一度根付いてしまうと、完全に除去するまで時間がかかります。
フキの地下茎は広範囲に広がり、根っこを掘り起こしても、細かい根茎のかけらが残っていれば、そこから芽が出てきます。
そのため、完全に根絶しようとすると、相当な時間がかかります。
実際、X(旧ツイッター)上では、
「フキの根絶に2年かかった」
という投稿がありました。
フキは掘り起こして根を取り除いても
— ひらか (@hirakahiromu) July 13, 2020
カケラから芽が出てくるので
芽が出るたびに掘って根を取り除くのを
繰り返してた…
フキは二年、コンフリーは数か月で
根絶したけどスギナは何年経っても
根が尽きなかった…
地下茎よりも種で飛んで来るタンポポの方が
厄介だったな…
なので、将来的に庭を別の用途で使いたくなる可能性があるなら、植える前には十分な検討をしましょう。
理由③:天然毒素の存在
ふきのとうには、ペタシテニン(別名フキノトキシン)という天然の毒素が含まれています。
■ペタシテニンとは?
有毒成分アルカロイドの一つ。特に肝臓に対する毒性が強く、肝癌などの肝臓疾患のリスクを高める。
この毒素は水に溶けやすいため、料理する際にはアク抜きをすることが一般的です。
ただ、
- 小さい子供
- ペット(犬、猫など)
があなたの家庭にいるのであれば、万が一の誤食を防ぐためにも注意が必要です。
ふきのとうを庭で安全に栽培するための注意点
ふきのとうを庭で栽培するためには、以下の注意点があります。
- 根の拡散を防ぐために根止めを設置する
- プランターでの栽培を検討する
- ペットや幼児がいる家庭での配慮
注意点①:根の拡散を防ぐために根止めを設置
まず、根止めを設置すること忘れないでください。
ふきのとうは庭全体に勝手に広がり、地下茎が無秩序に伸びます。
なので、それを防ぐ最善の方法として、根止めを設置して範囲を限定させるようにしてください。
根止めとは、根の成長を特定のエリア内に留めるために土中に設ける仕切りです。
ふきのとうの地下茎は通常地表から約5~10センチメートルの深さで這うので、適切な根止めを使用すれば効果的に制御できます。
注意点②:プランターでの栽培を検討する
庭で直接地植えすることのリスクを避けたい場合、プランターを使用しての栽培がお勧めです。
プランター栽培なら、地下茎による無秩序な繁殖を心配する必要がありません。
そして、不要になった場合には簡単に処分が可能です。
注意点③:ペットや幼児がいる家庭での配慮
ペットや小さな子供がいる家庭では、ふきのとうを庭に植える場合、誤食のリスクを考慮する必要があります。
安全を確保するため、プランターや鉢植えで管理し、手の届かない場所に置くことが賢明です。
ただし、フキは生で食べると苦味があり、大量に摂取することは少ないため、過度に心配する必要はありません。
また、ペットがフキを食べて中毒を起こした事例はほとんど報告されていません。
ふきのとうを庭で栽培する際のメリット
ふきのとうを庭で栽培するメリットは、以下の2つです。
- 食用のグランドカバーとして機能する
- 育成が容易で枯れにくい
メリット①:食用のグランドカバーとして機能する
ふきのとうは、庭を美しく覆いながら、同時に収穫して食べることができる植物です。
グランドカバー(地面を覆う植物)として非常に有効なので、
- 庭の見た目を整えられる
- 雑草が生えてこない
などのメリットがあるのです。
メリット②:育成が容易で枯れにくい
ふきのとうは、非常に育てやすい植物です。
他の多くの植物と比較すると、枯れるリスクはかなり少ないです。
そして、管理が簡単で、あまり手間をかけずに育てることができるため、ガーデニング初心者の方におすすめの植物なんです。
ふきのとうを庭に植えるべきではない理由に関するまとめ
今回は、ふきのとうを庭に植えるべきではない理由や注意点、メリットについて情報をまとめてみました。
ふきのとうは、地下茎という一面があるため、
- 増殖力
- 根絶の困難さ
という特徴を持ち、植えてはいけないといわれています。
ただ、根止めやプランターによる栽培を行えば、安全に多くのメリットを得られます。
この情報を参考に、安全で楽しいふきのとう栽培をお楽しみいただけたら幸いです。