果樹のカシスを植えてみたいんだけど、庭に植えてもいいの?デメリットとかってない?
このような疑問に答えます。
結論から言うと、家の庭で栽培しても何も問題はありません。
ただし、高温多湿に弱く、どこでも栽培できるわけではないため、植えてはいけないと言われています。
当記事では、
- カシスを植えてはいけない理由
- カシスを植える時に気を付けるべきポイント
について分かりやすくご説明します。
果樹のカシスを植える際のお役に立てれば幸いです 。
カシスを植えてはいけない理由
カシスを植えてはいけないと言われる主な理由は、以下の4つです。
- 栽培条件が厳しい
- 収穫に手間がかかる
- 嫌なニオイを放つ
- 花言葉に不吉なものがある
植えてはいけない理由①:栽培条件が厳しい
まず、育てるのための気候条件がきついです。
カシスは耐寒性が強い植物です。
そのため、日本では主に、
- 北海道
- 青森県
- 岩手県
といった寒冷地で生産されています。
ただ逆に、カシスは高温多湿に弱く、暑い地域で栽培することが困難なのです。
一応、カシスは日照を好む植物です。
ですが、
- 直射日光
- 強い日差し
- 極端な乾燥
などは苦手としています。
そのため、気温が30度を超える環境下では、果実の生育が悪くなり、枯れるリスクも高まります。
さらに、適切な水やりは必須で、水不足だと果実にしわが寄る一方、水を与えすぎると根腐れや病気が発生しやすくなります。
特に、梅雨から果実がなり始める7月にかけては、
- カイガラムシ
- うどんこ病
などのリスクが増えるため、細心の注意が必要となります。
ですから、寒冷地以外で育てる場合はカシスが枯れることもあるため、暑い地域にお住まいの方にはオススメできません。
植えてはいけない理由②:収穫に手間がかかる
カシスの実の収穫がかなり大変です。
カシスの果実は熟すと自然に落ちやすく、気温が30度を超えると発酵が始まります。
そのため、7月中旬から8月上旬の短い期間に集中して収穫する必要があるのです。
果実は非常に潰れやすいため、丁寧に扱う必要があります。
適切なタイミングで収穫しなければ、落ちた果実が地面に散乱、後の清掃作業も増えてしまいます。
また、収穫後の果実は常温での保存が難しく、2日で鮮度が落ちるため、速やかに冷凍保存することが推奨されます。
カシスの実を冷凍すれば、1年から2年は保存可能。
ただ、食べる前には小枝やゴミを丁寧に取り除く必要があるため、保存にも手間がかかります。
これらの事から、忙しい方にとっては、カシスの収穫から保存までの過程が大きな負担となることは確実です。
植えてはいけない理由③:嫌なニオイを放つ
カシスは嫌なニオイを放ちます。
実は、カシスの葉や茎に傷がつくと、猫のおしっこと似たようなニオイを放ちます。
また、果実が熟す過程でも同様のニオイがするため、気分を害する人が出てきます。
実際、X(旧ツイッター)上では、『カシスのニオイ=猫のおしっこ』を理解できる人が複数いました。
余談だけど、カシスの葉っぱが猫のおしっこ臭するっていうのはすごく良く分かります。枯らしちゃったけど世話するのきつかったからリベンジ出来ない。※ただし猫は可愛い。
— トハ (@10ha) February 8, 2022
灼熱の札幌に帰宅後、庭のカシスでジャム作り。カシスは生だと、猫の尿の臭いだけど、加工すると、美人の吐息みたいなフレーバーになるのはなぜ⁈
— hahanauta (@tomokrg) July 8, 2017
ただし、葉や茎が無傷の場合はニオイを放たないため、すべての人が不快に感じるわけではありません。
なので、カシスを栽培するかどうかは個人によりますが、ニオイに敏感な人にはオススメできません。
植えてはいけない理由④:花言葉に不吉なものがある
カシスには不吉な花言葉があります。
例えば、
- 「あなたの不機嫌が私を苦しめる」
- 「あなたに嫌われたら私は死にます」
という花言葉を持つため、これを不快に感じる人もいるかもしれません。
ただ、カシスの花言葉は不吉なものだけではなく、
というポジティブな花言葉もあります。
なので、受け取る方次第な所はあります。
花言葉を特に気にしないというのであれば、何も問題はありません。
カシスを植える時に気を付けるべきポイント
カシスを栽培する時に気を付けるべきポイントとして、以下の2つがあります。
- 涼しい環境で栽培する
- 人が通らない場所で栽培する
注意点①:涼しい環境で栽培する
カシスの栽培において最も重要なのは、涼しい環境で育てることです。
カシスは暑さに非常に弱いため、年間を通して気温が低めの地域が最適です。
暑い地域でカシスを育てる場合は、夏の強い日差しから保護するため、
- 日除けを設ける
- 鉢植えを利用する
などの工夫をしなければなりません。
また、剪定を行い、枝と葉の風通しを良くすることで、植物の健康を保つことができます。
管理をするポイントとしては、以下の2点が理想的です。
- 午前中はできるだけ直射日光に晒す
- 午後は涼しい半日陰や明るい日陰で過ごさせる
しかし、カシスは適切な日光を得られないと、色つやが悪くなり、果実の味も劣ることがあります。
特に暑い地域での栽培では、これらの対策を施しても実付きが悪かったり、期待通りに成長しないことも考慮する必要があります。
注意点②:人が通らない場所で栽培する
カシスを植える際に考慮すべき次のポイントは、人通りの少ない場所を選ぶことです。
カシスの葉や茎が傷つくと、猫のおしっこに似た強烈なニオイを放つことがあります。
このニオイは、葉が擦れたり傷つけられたりするだけで発生し、近くを通る人々に不快感を与える原因となり得ます。
そのため、カシスは人々が頻繁に行き来する場所から離れた静かな環境に植えるのが望ましいです。
具体的には、
- 敷地内の人の目につかない場所
- 通路から離れた場所
などに配置すると良いでしょう。
これらの場所に植えれば、剪定時や強風によって枝や葉が偶然傷ついても、その匂いが人々に届くことを最小限に抑えることができます。
カシスを植えてはいけない理由に関するまとめ
今回は、果樹のカシスを植えてはいけない理由と、植える時の注意点について情報をまとめてみました。
カシスは、寒冷地以外での栽培は難しいものの、全く栽培できないという訳ではありません。
適切な環境にすることで、カシスは鳥や害虫の被害が少なく、手軽に育てることが可能な果樹となります。
なので、涼しい地域に住んでいる方や、高難易度でも挑戦してみたい方は、カシスを栽培してみてくださいね。